<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<feed xmlns="http://www.w3.org/2005/Atom"><title>あまねけ！ - shuzai</title><link href="https://ama.ne.jp/" rel="alternate"/><link href="https://ama.ne.jp/feeds/shuzai.atom.xml" rel="self"/><id>https://ama.ne.jp/</id><updated>2024-12-04T19:31:00+09:00</updated><entry><title>酔明を飾る</title><link href="https://ama.ne.jp/post/suimei-wo-kazaru/" rel="alternate"/><published>2024-12-04T19:31:00+09:00</published><updated>2024-12-04T19:31:00+09:00</updated><author><name>Amane Katagiri</name></author><id>tag:ama.ne.jp,2024-12-04:/post/suimei-wo-kazaru/</id><summary type="html">&lt;p&gt;酔明の箱をそのまま、あるいは飾り付けてから並べること。酔明が映える風景を作ること。&lt;/p&gt;</summary><content type="html">&lt;p&gt;すいめい-を-かざる【酔明を飾る】: 酔明の箱をそのまま、あるいは飾り付けてから並べること。酔明が映える風景を作ること。「―、そして食べる」&lt;/p&gt;
&lt;hr&gt;
&lt;p&gt;酔明シリーズといえば、宮城県石巻市の&lt;a href="https://suigetsudo.jp/"&gt;水月堂物産&lt;/a&gt;が製造・販売しているセミドライの珍味である。アンテナショップや、JR東日本系列のコンビニであるNewDays、新幹線・特急列車の車内販売などで売られている&lt;sup id="fnref:suimei-shop"&gt;&lt;a class="footnote-ref" href="#fn:suimei-shop" title="販売店のご案内 | 水月堂物産"&gt;1&lt;/a&gt;&lt;/sup&gt;が、置かれているのはたいてい&lt;a href="https://suigetsudo.shop-pro.jp/?pid=164433382"&gt;ほや酔明&lt;/a&gt;か&lt;a href="https://suigetsudo.shop-pro.jp/?pid=164433410"&gt;ほや酔明 ピリ辛味&lt;/a&gt;ばかりである。&lt;a href="https://suigetsudo.shop-pro.jp/?pid=164433982"&gt;ほたて酔明&lt;/a&gt;や&lt;a href="https://suigetsudo.shop-pro.jp/?pid=164433876"&gt;かき酔明&lt;/a&gt;のような海鮮珍味、&lt;a href="https://suigetsudo.shop-pro.jp/?pid=180917703"&gt;笹かまぼこ酔明&lt;/a&gt;や&lt;a href="https://suigetsudo.shop-pro.jp/?pid=173600322"&gt;仙台長なす酔明&lt;/a&gt;のような変わり種まで展開されていることはあまり知られていない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="https://suigetsudo.shop-pro.jp/?pid=175770323"&gt;酔明プレミアムセット&lt;/a&gt;は、これらの様々な酔明シリーズから選りすぐりの10種類を1個ずつ素敵な箱に詰めた贈答用パッケージである。化粧箱を省くと同様の詰め合わせには&lt;a href="https://suigetsudo.shop-pro.jp/?pid=166026577"&gt;酔明シリーズお試し5種&lt;/a&gt;しかなく、こちらはプレミアムセットの下半分&lt;sup id="fnref:suimei-normal"&gt;&lt;a class="footnote-ref" href="#fn:suimei-normal" title="ほや、ほや（ピリ辛）、かき、ほたて、しゃけ"&gt;2&lt;/a&gt;&lt;/sup&gt;だけなので少し寂しい。どうせなら綺麗な箔押しの入った上半分&lt;sup id="fnref:suimei-premiamu"&gt;&lt;a class="footnote-ref" href="#fn:suimei-premiamu" title="からすみ、あわび、ふかひれ、長なす、笹かまぼこ"&gt;3&lt;/a&gt;&lt;/sup&gt;も欲しいので、自分自身に贈答してみることにした。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="酔明プレミアムセットの箱を開けて整然と並んだ酔明シリーズを撮影した様子" height="601" src="/images/suimei-wo-kazaru/suimei-premiamu.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;さて、&lt;a href="/post/far-from-myself/#_4"&gt;東京食肉市場まつり2024&lt;/a&gt;では、推奨銘柄牛の仙台牛にちなんで酔明シリーズが売られていたようだ。5～6種類ほどの酔明が白いプラかごに並べられていて、NewDaysや駅弁屋では演出できないカラフルで豊富な品揃えである。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;さて、この商品棚を眺めていると何か別のものに見えてこないだろうか？&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="5～6種類ほどの酔明が白いプラかごに立てて並べられている様子" height="601" src="/images/suimei-wo-kazaru/suimei-shop.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;――あっ！　酔明の箱が徐々にタバコに見えてくるまでにそう時間はかからなかったはずだ。リトルシガーより少し大きいくらいの、商品名が書かれたしっかりした箱。食肉市場の間を縫う細い通路の隅で広げられている一日限りの商店は、もはやタバコの移動販売である。流通経路も保管状態も分からないタバコは火が着くかどうかさえ分からないが、メルカリで粗製アルコール入りのウィスキーを買うよりは何倍もマシだろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;酔明のタバコっぽさを浮き彫りにするために、もう少しタバコの側に寄り添った風景を再現して、酔明を飾ってみよう。灰皿とタバコを一緒に並べたら、もはや喫煙を楽しむワンシーンである。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="ほや酔明（橙色）とほたて酔明（黄色）を、本物のタバコ（青と緑のFORTE）と金属製の灰皿と一緒に並べた様子" height="600" src="/images/suimei-wo-kazaru/suimei-smoking.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;さらに踏み込んでみる。Wikipediaの&lt;a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%9F%E3%81%B0%E3%81%93%E8%AD%A6%E5%91%8A%E8%A1%A8%E7%A4%BA"&gt;たばこ警告表示&lt;/a&gt;によれば、日本では2005年以降、タバコの主たる表示面の30%以上に本人および周囲の人に健康への悪影響が出る旨の警告表示を入れる必要があり、2020年にはその表示面積が50%以上に引き上げられた。今回の写真で使ったFORTEにも、大きな文字で「20歳未満の者の喫煙は、法律で禁じられています。喫煙は、あなたは肺気腫など慢性閉塞性肺疾患（COPD）になり、呼吸困難となる危険性を高めます。」などと書かれているのが分かる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;近年の &lt;em&gt;タバコっぽさ&lt;/em&gt; はこの仰々しい警告文に印象の大部分を支配されており、本来のタバコが持つデザインのスマートさやキュートさをすっかり台無しにしているわけだが、これを酔明シリーズにも適用してみたらどうだろう。細切りになったほややほたてが顔を覗かせる覗き窓は、酔明のキャッチーな外見を特徴付ける工夫であって、これを上書きして &lt;em&gt;台無し&lt;/em&gt; にすればタバコの悲哀さを再現できるかもしれない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="ほや酔明（橙色）とほたて酔明（黄色）の下部にタバコの警告表示を重ねた様子" height="600" src="/images/suimei-wo-kazaru/suimei-cigarette.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;もう一度、酔明を飾る。どうだろうか？　窓部分をちょうど覆うようにラベルを作ったので、表面の50%とはいかなかったものの印象は大きく変わった気がする。「ほや」や「ほたて」という名前だけが残って、どんな商品が入っているのか分からない不思議さが増した。20歳未満が禁じられているのは飲酒と同じだし、酔明のおかげで酒がどんどん進む危険性がありますよ、というちょっとひねった広告文にも見えてくる。このラベルは単に細長い紙を折り曲げて筒を作っただけなので、製作はもちろん着脱も簡単である。例えばココアシガレットのような同様のタバコ風商品でも利用できるだろう。表面に「美味しさのとりこになる危険性を高めます」とでも表示すれば、子供が憧れる「大人っぽさ」を演出できるはずだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;というわけで、酔明シリーズはタバコによく似たデザイン性と携帯性を持っているのが分かった。明日からタバコの代わりに、あるいはココアシガレットの代わりにほや酔明を飾ってみてはどうだろうか。豊富に含まれるグリコーゲンがあなたのピンチに役立ってくれるかもしれない。&lt;/p&gt;
&lt;div class="footnote"&gt;
&lt;hr&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li id="fn:suimei-shop"&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="https://suigetsudo.jp/shop/"&gt;販売店のご案内 | 水月堂物産&lt;/a&gt;&amp;#160;&lt;a class="footnote-backref" href="#fnref:suimei-shop" title="Jump back to footnote 1 in the text"&gt;&amp;#8617;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;
&lt;li id="fn:suimei-normal"&gt;
&lt;p&gt;ほや、ほや（ピリ辛）、かき、ほたて、しゃけ&amp;#160;&lt;a class="footnote-backref" href="#fnref:suimei-normal" title="Jump back to footnote 2 in the text"&gt;&amp;#8617;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;
&lt;li id="fn:suimei-premiamu"&gt;
&lt;p&gt;からすみ、あわび、ふかひれ、長なす、笹かまぼこ&amp;#160;&lt;a class="footnote-backref" href="#fnref:suimei-premiamu" title="Jump back to footnote 3 in the text"&gt;&amp;#8617;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;
&lt;/div&gt;</content><category term="shuzai"/></entry><entry><title>私ではない場所に行く</title><link href="https://ama.ne.jp/post/far-from-myself/" rel="alternate"/><published>2024-10-28T19:28:00+09:00</published><updated>2024-10-28T19:28:00+09:00</updated><author><name>Amane Katagiri</name></author><id>tag:ama.ne.jp,2024-10-28:/post/far-from-myself/</id><summary type="html">&lt;p&gt;拘置所・屠畜場……それはあなたです！&lt;/p&gt;</summary><content type="html">&lt;div class="toc"&gt;
&lt;ul&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_1"&gt;まえがき&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_2"&gt;私ではない場所に行く&lt;/a&gt;&lt;ul&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_3"&gt;東京拘置所矯正展&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_4"&gt;東京食肉市場まつり&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;/ul&gt;
&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_5"&gt;あとがき&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;/ul&gt;
&lt;/div&gt;
&lt;h2 id="_1"&gt;まえがき&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;工場見学や社会科見学というのは、自分が行ったことのない場所に飛び込み、自分の知らない世界について知識や経験を積み重ねるための営みである。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;em&gt;よくある&lt;/em&gt; イメージをそのまま受け入れるなら、山奥にある工場に貸し切りバスで運び込まれた小学生が、醤油やらこんにゃくができあがる様子を生活科ボードにクーピーでスケッチするような風景が浮かぶだろう。前日までに1人最低2個の質問を考えておくように言われたが、まともに――指を全部広げて、という意味だ――挙手していたのは私を含めて数人だった。新卒の採用面接でも同じような時間があったけれど、こういう毒にも薬にもならない質問を考える訓練から逃げ続けていたら、何もかも上手くいかなかったかもしれない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ただしこれはかなり昔の話であって、現代ならそういう造花を交わすようなコミュニケーションはAIに頼ればよい。今の小学生だって、支給されたタブレットからいくつでも質問を取り出せるはずだ。例えば、こんな風に:&lt;/p&gt;
&lt;blockquote&gt;
&lt;p&gt;はい、工場見学後の小学生らしい質問を考えてみました:&lt;/p&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li&gt;「このでっかい機械、スクラップにしたらいくらで売れますか？」&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;「もしゾンビが襲ってきたら、この工場は守りやすいですか？」&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;「工場の人って、お風呂入るとき体から変な色出たりしません？」&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;
&lt;/blockquote&gt;
&lt;p&gt;みなさんが保育園児だった頃、昼食後に1～2時間ほど暗い部屋で過ごす「おひるねタイム」はあっただろうか？　私は昔から薄暗い部屋でこそこそ遊び続けるタイプだったので、保母さん（当時はまだそう呼ばれていたはずだ）に見つかるたびにしっかり寝なさいと怒られたものだが、これと給食の完食指導は未だに意義が分からない。まん丸なロールパンとぐずぐずに煮たうどん汁が同時に供される日がとても苦手だった。音楽の教科書に上から校歌の更紙コピーを貼るよう指示されたのも、そうだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;さて、年長（きりん組と呼ばれていた）だった頃、ある日唐突にきりん組だけが「おひるねタイム」をスキップして園の外に連れ出されたことがある。行き先は近所にあった謎の食肉工場――大動物でも小動物でもない謎の食肉の――で、これが私の人生で初めての工場見学だった。そこで何をどういう順番で見学したかはもう忘れてしまったが、足下がよく冷えた薄暗くて湿った場所を列をなして歩いたのがよく印象に残っている。あれが何の肉だったかは覚えていないのに、今でもなぜか親しみや懐かしさを孕んだ優しい気持ちを思い出す。それからしばらくの間「おひるねタイム」と、この一度きりの &lt;em&gt;おひるね&lt;/em&gt; の薄暗い時間が重なって見えて、余計に眠れなくなった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;小学生の頃にも、いくつか社会科見学に連れていかれたことがあった。消防署、魚市場、孵化場……その中でもよく印象に残っているのは、謎の冷凍工場――やはり食肉でも農産物でもない謎の生物の――である。5階建ての大きくてつるりとした外観の倉庫は、各フロアがそれぞれ大きな冷凍室になっていて、小学生であれば10～15クラス程度なら余裕で収納できるだろう。私たちは細いビニールカーテンをくぐって広い冷凍室へと一列に導かれ、その中で凍てつく生物の姿を横目に生きていることを実感したものだった。冷凍室を這い出るや否や結局コンテナに詰められ、ラップでぐるぐる巻きにされてしまったのは、私たちがいつでも &lt;em&gt;おつとめ品&lt;/em&gt; になるのだと意識させるためだったかもしれない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;もちろん、このように新たな世界に飛び込んで新鮮な経験を積むことができるのは保育園児や小学生に限らない。中高生や大学生を過ぎて、大人になってもなお――食肉工場や冷凍倉庫、あるいは造幣局や製鉄所にはまだ私たちが持っていない知識や経験が眠っていて、自分にも &lt;em&gt;あったかもしれない&lt;/em&gt; 世界の幅を広げることができる。ひょっとすると、読者の中には30代を過ぎてレールに乗った狭い世界から動けない方もいるかもしれないが、合理化の末に「人生に飽きてしまった」なんて自分を諦める前に、適当な工場見学に飛び込んでみてはどうだろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ただ、 &lt;em&gt;大人の&lt;/em&gt; 社会科見学というと、こうした新鮮な世界に対する純粋な興味からは少し離れた活動になりうる点には注意が必要である。わざわざ小難しくて渋いテーマ選定になっていたり、アルコール飲料の試飲を前提とした蒸留所や酒蔵の見学が定番だったりとか、あるいは関連製品を安く買える経済的なメリットを提供する場になっていることが多い。また、小中学生――小学5年生のみと名指ししている工場さえある――しか受け入れていないとか、数ヶ月前に団体で申し込む必要があるとか、大人ひとりではどうしようもない壁があるので、今から &lt;em&gt;全て&lt;/em&gt; を知るにはかなりの工夫が必要である。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;工場の側だって慈善事業ではないのだから、教育効果の高い小中学生に絞ったり、大きめの団体を効率よく捌いた方がいいし、見学後の工場直売で利益を得られるならそのほうがよい。私たちの側もある種の純粋さに固執せず、それを上手く利用していく必要がある。今回は、こうした経済活動の場を主としつつ、普段は見られない施設の一般開放を兼ねたイベントに足を運んだ体験記として、いくつか資料や写真をまとめようと思う。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="_2"&gt;私ではない場所に行く&lt;/h2&gt;
&lt;h3 id="_3"&gt;東京拘置所矯正展&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京拘置所矯正展のお知らせ（表面）" height="848" src="/images/far-from-myself/jail-poster-1.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京拘置所矯正展のお知らせ（会場図）" height="500" src="/images/far-from-myself/jail-poster-2.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;東京拘置所は全国に8箇所ある拘置所のうち最大のもので、東京都葛飾区小菅に所在している。東武伊勢崎線小菅駅の高架ホーム（あるいはJR常磐線の北千住駅-綾瀬駅間の車窓）から、2つのV字型の収容棟が端点で繋がったX字の大きな銀色の建物を見たことはないだろうか？　電車を降りて近くで眺めたくなるオシャレでスタイリッシュな外見だが、これはデザイナーズマンションやコンセプトホテル、あるいは高齢者向け高級住宅ではなく、現在も約3000人の被告人・被疑者・死刑囚などを収容している東京拘置所そのものである。旧奈良監獄のように一般客が宿泊できるようになるまでには、まだ100年以上はかかるだろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="小菅駅から見た東京拘置所の遠景" height="600" src="/images/far-from-myself/jail-view-from-station.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="小菅駅に掲示されていた東京拘置所の案内" height="600" src="/images/far-from-myself/jail-notice-in-station.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京拘置所に向かう途中に見かけた案内" height="600" src="/images/far-from-myself/jail-notice-at-gate.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;小菅の郵便番号は124-0001だが、東京拘置所には個別の郵便番号である124-8565が振られている。124は葛飾区の&lt;a href="/post/null-postal-code/#_2"&gt;郵便区番号&lt;/a&gt;で、&lt;a href="/post/null-postal-code/#_3"&gt;XXX-85XX～XXX-87XXは大口配達先の町域番号&lt;/a&gt;を示すので、葛飾区内の大口配達先として専用の郵便番号を振られているということだ。なお、東京拘置所内の収容者に郵便物を出す場合は、拘置所自体の住所である「東京都葛飾区小菅1-35-1」の後ろに「A」と記載する必要がある。拘置所の管理者宛の手紙か、収容者宛の手紙かを区別するためのものらしい。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;2024年10月5日に開催された東京拘置所矯正展は、東京拘置所の敷地内で刑務作業品や飲食物の販売、その他省庁の広報などを行うイベントである。途中から大粒の冷たい雨が降って、細い通路では傘がぶつかり合う。去年も雨だったらしいし、きっと毎年こういう曇り空が続いているのだろう。普段は入れない拘置所の敷地を踏破できるのはもちろん、駅や車窓から遠目に見るしかなかった収容棟を怪しまれることなく観察できるというわけだ。もしかしたら、拘置所の内部も見せてもらえるんだろうか……というのは、結果としては期待しすぎだった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="敷地内から見た東京拘置所の様子（遠）" height="600" src="/images/far-from-myself/jail-whole-view.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="渋い輝きを放つ東京拘置所の表札" height="600" src="/images/far-from-myself/jail-nameplate.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="敷地内から見た東京拘置所の様子（近）" height="600" src="/images/far-from-myself/jail-zoom-view.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;問題は、東京拘置所を展示する「東京拘置所展」ではなく、あくまで東京拘置所を会場にした「矯正展」だということだ。かつて&lt;a href="https://kyoko-np.net/2020102801.html"&gt;20XX年には独居房を一般向けに貸し出していたこともあった&lt;/a&gt;ようだが、矯正展はあくまで再発防止や社会貢献の取り組みを外部にアピールするのが主目的なので、知らない場所に対する知的好奇心を満たすような企画は少ない。東京拘置所の中でもきちんと見学できるのは、せいぜい資料室に改造した旧庁舎のワンフロアくらいである。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京拘置所旧庁舎の様子1" height="600" src="/images/far-from-myself/old-jail-view-1.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京拘置所旧庁舎の様子2" height="601" src="/images/far-from-myself/old-jail-view-2.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;実際のところ、煩わしい手続きなく東京拘置所の敷地に入ること自体や、収容棟を近くで撮影できるのを楽しみに訪れた人は少ない印象で、多くの人は神奈川の刑務所で作られたという品質のよい&lt;a href="https://www.e-capic.com/SHOP/911-08-00-03-6.html"&gt;石けん&lt;/a&gt;を買い求めるために長蛇の列を作っていた。刑務所で実際に食べている食品に「プリズン」の名を冠した「プリズンカレー」や「プリズンコッペパン」も人気を集めていたようだが、矯正展中は結局特に何も食べなかった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京拘置所矯正展で入手したノベルティ: ボールペンとえんぴつ" height="600" src="/images/far-from-myself/jail-giveaway-pencil.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;2Bのえんぴつに「『世界一安全な日本』を目指して &lt;img alt=":bangbang:" class="emoji" height="16" src="/emojis/203c.png" width="16"&gt; 」という大きな目標が印刷されている。濃い文字を書き続けていくうちに、いずれこの目標も削られ消えてしまうのかと思うとなんだか恐ろしい。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京拘置所矯正展で入手したノベルティ: 覚醒剤撲滅を訴えるポケットティッシュ" height="601" src="/images/far-from-myself/jail-giveaway-stimulant.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「覚せい剤撲滅宣言区」と題した明るいグリーンのポケットティッシュ。注射器から勢いよく飛び出た液体の中から襲いかかるのは、おそらく薬物の有害性を詰め込んだ「クスリの悪魔」とでもいうべきものだろうが、シンプルな線で描かれた姿はなかなか愛嬌があってかわいらしい。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京拘置所矯正展で入手したノベルティ: 不審情報の提供を呼びかけるチラシ" height="750" src="/images/far-from-myself/jail-giveaway-terrorism.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;なんだか気軽な心理テストやストレスチェックテストのように読めてちょっと面白かった。みなさんはいくつ当てはまっただろうか？&lt;/p&gt;
&lt;ul&gt;
&lt;li&gt;&lt;img alt=":white_check_mark:" class="emoji" height="16" src="/emojis/2705.png" width="16"&gt; テロ・ゲリラを賞賛する行動がある&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;img alt=":white_check_mark:" class="emoji" height="16" src="/emojis/2705.png" width="16"&gt; 重要施設への危害を示唆する言動がある&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;img alt=":white_check_mark:" class="emoji" height="16" src="/emojis/2705.png" width="16"&gt; ウェブサイト・SNSで過激な書き込みをしている&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;img alt=":white_check_mark:" class="emoji" height="16" src="/emojis/2705.png" width="16"&gt; 爆発物、銃器に異常な関心を示している&lt;/li&gt;
&lt;/ul&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京拘置所矯正展で入手したノベルティ: オウム真理教について説明するポケットティッシュ" height="600" src="/images/far-from-myself/jail-giveaway-aum-1.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京拘置所矯正展で入手した配布物: オウム真理教について説明するチラシ" height="850" src="/images/far-from-myself/jail-giveaway-aum-2.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;オウム真理教が30年前に起こした数々の凶悪事件を風化させない、後継団体の活動も見逃さないということを呼びかけるポケットティッシュとチラシ。印刷の質が悪いのは予算や機器の都合だろうか。これ自体は仕方ないことだが、受け取った時点ですっかり色あせて見えるのは、まさにこの事件が風化しかけていることを暗示しているようで悲しい。オレンジ色のベタ塗りをやめるか、新鮮なインクで印刷し直すべきだと思う。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京拘置所矯正展で入手したノベルティ: 表紙と各ページに「教誨」と記されたメモ帳" height="601" src="/images/far-from-myself/jail-giveaway-preach.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;全国教誨師連盟のブースでいただいたメモ帳。表紙はまだしも各ページの右下にまで「教誨」と緑色で丁寧に印字されているので、自ずとメモすべき内容が限られてくるかもしれない。この「教誨」の存在を意識して誰に見せても困らないTODOを並べるか、あるいはまったく逆に、教誨師どころか友達に見られても恥ずかしくなるような同人誌の感想メモをたくさん書いて「教誨」とのギャップを楽しんでもいいだろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;刑事施設を会場にした矯正展は、東京拘置所だけではなく全国の刑務所・少年刑務所で開催されている。東京矯正管区（関東地方と東海・甲信越地方の一部）での矯正展は、&lt;a href="https://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei08_00101.html"&gt;法務省のウェブサイト&lt;/a&gt;でも予告されているとおり、直近では11月や12月に開催されるものもあるので、今からでも一旅行のついでに新たな世界に触れてみてはどうだろうか。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id="_4"&gt;東京食肉市場まつり&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京食肉市場まつりのお知らせ（表面）" height="847" src="/images/far-from-myself/shijou-poster-1.png" width="600"&gt;&lt;br&gt;
&lt;img alt="東京食肉市場まつりのお知らせ（会場図）" height="500" src="/images/far-from-myself/shijou-poster-2.png" width="750"&gt;&lt;br&gt;
&lt;cite&gt;&lt;a href="https://www.shijou.metro.tokyo.lg.jp/events/matsuri_jouhou/2024/niku/"&gt;東京食肉市場まつりの開催について&lt;/a&gt;&lt;/cite&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;東京都中央卸売市場食肉市場&lt;sup id="fnref:shibaura"&gt;&lt;a class="footnote-ref" href="#fn:shibaura" title="便宜上、以降は芝浦市場という。"&gt;1&lt;/a&gt;&lt;/sup&gt;は、東京都港区港南にある屠場および全国一の規模を誇る食肉市場で、&lt;a href="https://www.shijou.metro.tokyo.lg.jp/"&gt;東京都にある11の中央卸売市場&lt;/a&gt;のひとつである。他の市場が花卉・野菜・果物の取り扱いがほとんどで、魚介類を取り扱う市場も豊洲・大田・足立の3つある中で、屠畜および食肉を扱うのは芝浦市場ここだけだ。JR品川駅の港南口を出て徒歩3分の好アクセスで、西側には品川インターシティの高層ビルが3つ並ぶ特異な風景が広がっている。東西南北の4つの門の他にはぐるりと塀で囲まれていて、外からは銀色のダクトが這う古びた建物の外壁しか見ることができない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京都中央卸売市場の位置および取り扱い内容のマップ" height="532" src="/images/far-from-myself/shijou-map.png" width="630"&gt;&lt;br&gt;
&lt;cite&gt;&lt;a href="https://www.shijou.metro.tokyo.lg.jp/info/"&gt;中央卸売市場のご紹介&lt;/a&gt;&lt;/cite&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;芝浦市場で2024年10月19日から2日間開催された東京食肉市場まつりは、名前の通り全国から集まったブランド肉や加工肉、革製品、その他名産品の販売や無料試食などの企画で盛りだくさんである。今年の推奨銘柄牛は仙台牛で、仙台牛のしゃぶしゃぶやステーキ重が提供されていた。宮城県の牛がテーマということで、ステージでは仮面ライダーショーや気仙沼市出身のマギー審司氏のマジックショーなども行われていたようだ。東北新幹線の駅で見かけるセミドライのほやおつまみ「ほや酔明」の&lt;a href="https://suigetsudo.jp/"&gt;水月堂物産&lt;/a&gt;もブースを出展していた。実は石巻市の会社らしい。ちなみに、昨年は宮崎牛が推奨銘柄で、宮崎の豊かな緑で育まれた乳牛から作った&lt;a href="https://daiwafarm.com/"&gt;チーズ&lt;/a&gt;などが販売されていた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;実際のところ、芝浦市場の内部を見学する手段はほとんどない。一応、食肉市場の案内資料には見学案内対象者として「小・中・高校生等の団体単位」と記載されていて、この「等」というのが私たちのような大人を含むのかは微妙なところだ。それに、小中学生向けの見学で大動物棟や小動物棟での処理作業まで見せるとはどうしても思えないので、結局は東京食肉市場まつりで見られる市場棟とセンタービルの周辺を案内して終わりそうな気もする。南側でどんな仕事が行われているのかは、おそらくこの先も謎のままだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;一応補足しておくと、芝浦市場での大動物は牛のことを指していて、小動物は豚のことである。日常で小動物と言われて想像するようなネズミ類やウサギ類、鳥類ではないことに注意したい。なお、鳥類を食肉として処理する施設は屠畜場ではなく「食鳥処理場」に分類されている。つまり、きりん組の頃に連れて行かれたのは食鳥処理場だったわけだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="芝浦市場のマップ" height="400" src="/images/far-from-myself/shibaura-map-1.png" width="750"&gt;&lt;br&gt;
&lt;cite&gt;&lt;a href="https://www.shijou.metro.tokyo.lg.jp/syokuniku/rekisi-keihatu/rekisi-keihatu-04-01/"&gt;食肉市場案内資料紹介&lt;/a&gt;&lt;/cite&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="芝浦市場のマップに東京食肉市場まつりの会場図を重ねたもの" height="400" src="/images/far-from-myself/shibaura-map-2.png" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;食肉の取り扱いにはどうしても衛生上気を遣わなければならないことが多いし、食肉処理業務は昔から根強い偏見や差別に晒されているデリケートな領域というのもあって、思想や信条も分からない素性の知れない見学者をゆるく受け入れるのはセキュリティ上の懸念もあるのだと思う。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;芝浦市場の歴史や食肉知識の紹介に加えて、このような偏見や差別に対して正しい理解を促す目的で、センタービル内には&lt;a href="https://www.shijou.metro.tokyo.lg.jp/syokuniku/rekisi-keihatu/rekisi-keihatu-03-01/"&gt;お肉の情報館&lt;/a&gt;が設置されている。こちらなら、イベントが開催されていない間も平日であれば誰でも自由に見学できるようなので、食肉の知識や芝浦市場を取り巻く環境に興味があれば立ち寄ってみるといいだろう。室内は撮影禁止なのでここで見せることはできないのだが、芝浦市場のジオラマだとか、牛や豚の実物大模型など豪華な展示もたくさんあった。特に、芝浦市場に送りつけられた差別的な手紙やインターネットの書き込みを掲示する横に、芝浦市場を見学した小中学生が書いた差別や偏見に反対する作文を並べて対比する展示には、かなり迫力がある。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そして、これは東京食肉市場まつりの間だけかもしれないが、切り開いた牛や豚の肝臓にびっしり広がる毛細胆管をルーペで観察できるコーナーも用意されていた。肝臓は中心部までしっかり腸管と繋がっていて、腸の細菌が内部まで入り込んでいるのを実感してもらうためのものだ。そうだった。レバーは絶対に&lt;ruby&gt;&lt;rb&gt;生&lt;/rb&gt;&lt;rp&gt;(&lt;/rp&gt;&lt;rt&gt;レア&lt;/rt&gt;&lt;rp&gt;)&lt;/rp&gt;&lt;/ruby&gt;で食べてはいけない！&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="芝浦市場市場棟と品川インターシティB棟" height="600" src="/images/far-from-myself/shijou-outside-1.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="芝浦市場市場棟の内部" height="600" src="/images/far-from-myself/shijou-inside-1.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="芝浦市場センタービルの1階部分" height="600" src="/images/far-from-myself/shijou-inside-2.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;市場棟とセンタービル1階部分には、ステーキ肉やソーセージ、ベーコン、ジャーキーなどを売る店舗のブースが展開されている。市場棟の内部には近未来を感じさせる銀色の壁が広がっていて、視線を下げるとパック詰めされた肉がどんどん人手に渡っていく様子が見える。まるで、本当に年1回しか肉を買えない世界になったみたいだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="芝浦市場センタービルから小動物棟を撮影したもの" height="600" src="/images/far-from-myself/shijou-outside-2.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="芝浦市場センタービルを出た広場に置かれていた「芝浦臓器」のバリケード" height="601" src="/images/far-from-myself/shijou-outside-3.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="芝浦市場センタービルにあったポイ捨てを禁止する掲示物" height="600" src="/images/far-from-myself/shijou-notice-1.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="芝浦市場センタービルにあった常識について訴えかける掲示物" height="600" src="/images/far-from-myself/shijou-notice-2.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;人々が肉を買いあさっている姿の間に、普段の芝浦市場の姿を見ることができる。センタービルに隣接する小動物棟は、もちろん東京食肉市場まつりが開催されている今日は働く人の姿はない。暗闇をじっと見つめたところで誰も姿を現さないが、紙に描かれた大きな目が私を見つめ返していた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="芝浦市場にある食堂「一休食堂」" height="601" src="/images/far-from-myself/shijou-restaurant.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="芝浦市場にある薬局「くすりの一生堂」" height="601" src="/images/far-from-myself/shijou-pharmacy.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;正門を入って左に進むと、芝浦市場の敷地内で営業する食堂と薬局が姿を現す。こうして一般向けに営業しているのは東京食肉市場まつりの2日間だけで、普段は市場の職員や仲卸業者しか利用できない……というわけではなく、これらの店を利用する分には普段から自由に出入りできるらしい。むしろ、一休食堂の方は通常営業の方がメニューが多いらしいので、ここを目当てに訪れるなら平日に来た方がよいだろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="お肉の情報館でいただいた「食肉の知識」という本" height="601" src="/images/far-from-myself/shijou-book.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;お肉の情報館で来場者アンケートに答えるともらえる「食肉の知識」は今年も同じ内容だった。主に肉の部位や栄養に関する知識や、食肉の安全を支える仕組みの解説に加えて、巻末には肉料理のレシピがカラーで掲載されている。毎年答えているうちに結局3冊になってしまったが、刷新する予定はあるのだろうか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="食肉市場案内資料紹介の表紙に描かれたキャラクター" height="500" src="/images/far-from-myself/shibaura-charactor.png" width="750"&gt;&lt;br&gt;
&lt;cite&gt;&lt;a href="https://www.shijou.metro.tokyo.lg.jp/syokuniku/rekisi-keihatu/rekisi-keihatu-04-01/"&gt;食肉市場案内資料紹介&lt;/a&gt;&lt;/cite&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="お肉の情報館で配布されている資料に描かれたキャラクター" height="600" src="/images/far-from-myself/niku-charactor.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;加工肉のキャラクターが表紙に集まっているのは、食肉を扱う市場の資料ならではのデザインである。加工肉キャラクターの集合写真ならギリギリ近所のスーパーで見かけるかもしれないが、ステーキ・ベーコン・ハンバーグが合体したキャラクターは流石にこれだけだろう（名前もステーキ・B・ハンバーグとかだったら面白い）。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="東京食肉市場まつりで配られていたキャラクター名募集の応募用紙" height="565" src="/images/far-from-myself/shijou-charator-contest.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;東京食肉市場まつり内で牛と豚のキャラクター名を募集していたので「うらぎゅー」「しばとん」という名前で応募しておいた。これら2匹のキャラクターデザインも2020年あたりに公募で募集していたようだが、公式サイトの&lt;a href="https://www.meat-market.tokyo/info/165/"&gt;お知らせ&lt;/a&gt;の内容が消えてしまっていてよく分からない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;大賞賞品の高級ブランド牛肉100年分が今から楽しみである。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="芝浦市場の駐車場入口にあったダクト3兄弟" height="600" src="/images/far-from-myself/shijou-outside-4.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;東京食肉市場まつりは年1回の開催だが、東京都中央卸売市場では11月にも&lt;a href="https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2024/09/06/03.html"&gt;市場まつり&lt;/a&gt;が開かれる予定である。特に、2024年11月3日の豊洲市場まつりは初開催なので、&lt;a href="/post/golden-depart/#_5"&gt;廃墟だった頃の豊洲市場&lt;/a&gt;しか見たことがなければ、あれから7年が経った市場の盛り上がりを実感したり、あの頃は見られなかった建物の奥に足を踏み入れるために行ってみるといいだろう。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="_5"&gt;あとがき&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;さて、今回は東京拘置所と東京都中央卸売市場食肉市場という、普段はなかなか足を踏み入れる手段のない施設の様子について書き留めた。これらは社会科見学という純粋な好奇心や興味だけで真正面から飛び込むのも難しい場所であり、こうした販売や宣伝のためのイベントの横から滑り込むのが最も簡単である。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;もちろん、見学ツアーなどに申し込めば行けるような工場や、多くの見学客を捌くためのコースを整備しているような醸造所を選んだ方が、用意されたガイドをなぞって誰でも楽しめるに違いない。しかし、流動食のようなコンテンツが溢れる現代で、せめて知らない世界に飛び込むときくらいは自分の手で切り拓いていきたいと、私は思う。&lt;/p&gt;
&lt;div class="footnote"&gt;
&lt;hr&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li id="fn:shibaura"&gt;
&lt;p&gt;便宜上、以降は芝浦市場という。&amp;#160;&lt;a class="footnote-backref" href="#fnref:shibaura" title="Jump back to footnote 1 in the text"&gt;&amp;#8617;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;
&lt;/div&gt;</content><category term="shuzai"/></entry><entry><title>ミューズパークの実質的終了によせて</title><link href="https://ama.ne.jp/post/end-of-rg/" rel="alternate"/><published>2024-08-19T23:04:00+09:00</published><updated>2024-08-19T23:04:00+09:00</updated><author><name>Amane Katagiri</name></author><id>tag:ama.ne.jp,2024-08-19:/post/end-of-rg/</id><summary type="html">&lt;p&gt;らぶらぶフルーツ、滅亡を見守るギャル、パママにお願い&lt;/p&gt;</summary><content type="html">&lt;p&gt;私にとっての&lt;a href="https://www.muse-park.com/"&gt;秩父ミューズパーク&lt;/a&gt;は、乾いたプールと壊れかけのゲームコーナー、そして野ざらしの子供用電動遊具が無造作に並ぶ時の止まった世界だった。らぶらぶフルーツ、滅亡を見守るギャル、パママにお願い――制作者不詳の古くて難解なジオラマが意味もなく放置されているような、そういうある種の不気味ささえ孕んでいたように思う。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="親孝行 それは自分が 生きること" height="565" src="/images/end-of-rg/title.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;8月5日・昼。目を覚ました時にはもう雨は弱くなっていて、木々の隙間にじっと鳴き声を隠していた蝉が一斉に大合唱を始めていた。スマホを開いて j・m・a と入力して&lt;a href="https://www.jma.go.jp/bosai/nowc/"&gt;高解像度降水ナウキャスト&lt;/a&gt;を開くと、紫色や赤色で示された強烈な雨が降るエリアがやっと山頂を通り過ぎたところである。どうも雨雲の端が&lt;a href="https://www.chichibu-geo.com/geosite/geosite06/"&gt;尾田蒔丘陵&lt;/a&gt;の先に引っかかっているようで、1時間先の予報を見ても間延びした綿飴のような形のままほとんど動きがない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;この&lt;a href="https://www.muse-park.com/wordpress/wp-content/themes/muse-park/img/map053.pdf"&gt;第3駐車場&lt;/a&gt;は600台の車を収容できる広々とした駐車場だが、今は数台の車がぽつぽつとセンターハウス近くに停まっているだけで物寂しい様子である。しかも、こうして車内で雨宿りをしているのは私たちだけで、今まで出入りする車は1台もなかった。いつから駐車しているのか、あるいは放置車両として追認されるのを待っているのかは分からない。何台かは下回りの赤茶けた錆が大きく広がり始めていて、夏が終わる頃にはどんな姿になっているだろう、と思う。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ミューズパークには&lt;a href="https://www.muse-park.com/guide/facility13"&gt;スポーツの森&lt;/a&gt;というエリアがあって、テニスコートや多目的広場、そして夏季限定でオープンする大きなプールがあったという。今いる第3駐車場から数分歩いた先で、150mある波のプールと1周350mの流れるプールの2つを楽しめたらしい。インターネットを検索すれば、撮影時期も詳細も分からない空とプールの青で森の緑を挟み込んだサンドイッチのような風景をたくさん見つけられるだろう。あるいは、今すぐ似たような写真を&lt;a href="https://gemini.google.com/"&gt;Gemini&lt;/a&gt;に作らせることもできる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;しかし、第3駐車場の破滅的な空き具合から分かるとおり、この暑い夏の日でもプールは水で満たされずに太陽に照らされたままだ。公式サイトによれば&lt;a href="https://www.muse-park.com/other/%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%88%E3%82%8A%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B%E3%80%80%E6%B5%81%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AF%E6%96%BD%E8%A8%AD%E7%82%B9%E6%A4%9C%E3%81%AE.html"&gt;2019年から流れるプールが老朽化で利用中止&lt;/a&gt;に、&lt;a href="https://www.muse-park.com/letter-news/%e4%bb%a4%e5%92%8c2%e5%b9%b46%e6%9c%8815%e6%97%a5-no318%e7%99%ba%e8%a1%8c"&gt;2020年は感染症防止のために全面的な営業自粛&lt;/a&gt;となり、以降は施設の不具合を理由に毎年供用を取りやめている。もともと&lt;a href="http://web2.nazca.co.jp/dfg236rt/page309.html"&gt;西武鉄道が30年以上前に建設した&lt;/a&gt;プールを細々と修繕しつつ使い続けてきたわけだし、いつ壊れてもおかしくはなかった。それでも、2020年の強烈な断絶を境に毎年水を通していたプールを丸2年以上放置することになったのは、設備にとっては大きなダメージだったのではないか、とどうしても思ってしまう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ミューズパークのウェブサイトや&lt;a href="https://ameblo.jp/kiyonokazuhiko/entry-12554941800.html"&gt;市議会の答弁&lt;/a&gt;を見ると、利用中止はあくまで一時的な措置であって、来年以降は開園できるかもしれない、あるいは設備の欠陥を解消して開園したいという姿勢は崩していないようだ。しかし、それは市内でも数少ない公営プールを持つ施設が示すべき立場を表明しているにすぎない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;公式サイトの「&lt;a href="https://www.muse-park.com/guide/facility13"&gt;今季は営業いたしません&lt;/a&gt;」の赤い文字は応急的に追加されてから既に数年が経ち、ミューズパークの広報では毎年6月あるいは7月に利用中止の&lt;a href="https://www.muse-park.com/letter-news"&gt;お知らせ&lt;/a&gt;を出し続けている。&lt;a href="https://www.muse-park.com/wordpress/wp-content/themes/muse-park/img/map02_p.pdf"&gt;古い園内マップ&lt;/a&gt;には「波のプール」と「流れるプール」の文字とともに楽しそうに駆ける兄妹のイラストが残されている一方で、その上に並んだ&lt;a href="https://www.muse-park.com/wordpress/wp-content/uploads/2024/05/mmap0315.pdf"&gt;新しい園内マップ&lt;/a&gt;にはもうかれらの姿はない。いずれもプールはもう &lt;em&gt;既に存在しない場所&lt;/em&gt; であるかのように説明が消され、代わりに置かれた県のマスコットがこちらに笑いかけている。いずれ、古いマップからもこの兄妹は消されてしまうのだろうか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="https://www.muse-park.com/map"&gt;&lt;img alt="古い園内マップに描かれた兄妹のイラスト" height="400" src="/images/end-of-rg/with-pools.jpg" width="750"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="https://www.muse-park.com/map"&gt;&lt;img alt="新しい園内マップに描かれた埼玉県のマスコット" height="400" src="/images/end-of-rg/without-pools.jpg" width="750"&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ミューズパークのプールに併設されているセンターハウスは、ロッカールームや更衣室、ゲームコーナー、簡易なフードコートを備えた複合的な施設で、夏季の間はプールのエントランスとして多くの利用客を迎えていた。これらはあくまでプールの施設の一部であって、わざわざセンターハウスのことを紹介する記事や口コミはあまり見かけないが、レトロなアーケードゲームが大量に立ち並ぶ光景は強く印象に残っている。私が初めてセンターハウスを訪れたのは2018年の春のことで、流れるプールの利用中止が始まる前の年だった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;センターハウスのゲームコーナーはプールの営業時期にかかわらず開放されていて、このスタイルはプールの全面閉鎖が始まってからもそのままだった。少なくとも2021年の夏には、壊れて全く動かなくなったゲームが隅に放棄されて規模は少し小さくなっていたが、まだ多くのゲームが現役で動いていた。大きな断絶を経て3年が経ち、ゆるやかで鈍重な時間が床に降り積もっていたのだが、当時の私はその重みをあまり意識していなかった気がする。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;いくつか印象に残っているゲームがある。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="https://secure.fdek.jp/love_fr.html"&gt;らぶらぶフルーツ&lt;/a&gt;は、投入したメダルが落ちる場所で払い出される報酬の枚数が変化するメダルゲームで、左右に動くレバーと釘に当たるメダルの動きが小気味よい。ゲーム画面や手元のパネルに描かれた2人のメイドは対照的な姿である。メイド服に身を包んでメニューを胸に抱える長い緑髪の少女は、いかにも落ち着いたしっかり者という印象だが、もう一方のホイッパーを掲げる赤髪の少女は、スニーカーに簡易なエプロンを着けただけで今にも筐体から飛び出してきそうな活発さを感じる。昔かつての友人とここに訪れたとき、彼女たちがどのような関係であり、どのような生活を送っているのかについて大いに議論したものだった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="らぶらぶフルーツの筐体" height="800" src="/images/end-of-rg/love_fr.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="https://bcaweb.bai.ne.jp/miyooo/30TEST.html"&gt;30test&lt;/a&gt;（サーティーテスト）は、射幸心を煽るメダルゲームではなく、パンチングマシーンのようにプレーヤーの能力を試すタイプのゲームである。もっとも、試すのは筋力ではなく反射神経で、数字が表示されたボタンを順番に押していくというシンプルなゲームだ。CAPTCHA認証でやったことがある人もいるかもしれない。筐体に描かれた2人のギャルは青い制服に身を包んでいて、令和の今から見ると古めかしい言葉遣いで語りかけてきているが、このゲームが1997年製であることを踏まえればむしろ新しい。ギャルはいつまでも永遠にギャルであり続ける、というのは祈りにも近い常識だが、残念ながら2021年の夏には彼女らの世界は少しずつ壊れ始めていた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="30testの筐体" height="563" src="/images/end-of-rg/30test.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;センターハウスを挟んだプールの外側には、屋根付きのバーベキュー設備と子供用の電動遊具――いわゆるキッズライド――が立ち並んでいて、プールの利用客を一日中楽しませるための準備が整えられていた。パトカー、消防車、クルーザー、飛行機……いくつかの遊具には雨を防ぐために簡素なプラスチックトタンの屋根が設えられていたが、高位段丘の上で太陽の光や湿度を含んだ強風に晒されるのは止められず、いずれも塗装が剥げて薄汚れた印象を拭えない。2018年の春にはまだ文字がはっきりと残っていた「パママにお願い &lt;img alt=":bangbang:" class="emoji" height="16" src="/emojis/203c.png" width="16"&gt; 」は看板は3年の時を経てすっかり薄れてしまったし、水色とピンクの汽車が大きな音を立てて線路を進むこともなくなった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="文字がはっきりと見える「パママにお願い！」の看板と文字が薄れた「パママにお願い！」の看板" height="281" src="/images/end-of-rg/pamama.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;車を降りる。第3駐車場にはまだ温かくて弱い雨が降り続けていたが、傘を差してセンターハウスまで歩くくらいなら問題ないだろう。雨雲が通り過ぎて湿った空気にわずかな日差しが入り込んだせいで、ふと息を吸うと気道がサウナのような不快感で満たされていく。センターハウスの中は空調が効いているだろうか。いや、プールが休止している中でそんな快適にすることもないか。2018年、2021年……あれからさらに3年が経ったけれど、まだあのギャルは滅亡と共に永遠を歩んでいるだろうか。そう思いながらスポーツの森の中央ゲートをくぐる。そして、ゲートの先の広場を見回すと……野ざらしになったキッズライドは跡形もなく消え去っていた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="キッズライドが全て撤去された広場" height="601" src="/images/end-of-rg/no-kidsride.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;まさか！と、靴に驟雨の尻尾を浴びるのも気にせずにセンターハウスに駆け出す。その急ぎ足がすぐにとぼとぼとした足取りに変わったのは、センターハウスの変わり果てた姿が目に入ったからだ。私たちをゲームコーナーに迎えるはずのエントランスはロープで閉ざされて、覗き込んだガラス窓の向こうにはがらんどうのゲームコーナーが広がっていた。もうここには何もない。ギャルよいつまでも永遠にギャルであれ、と呪文のように祈ったけれどもう手遅れだった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="アーケードゲームが全て撤去されて立ち入り禁止になったセンターハウス" height="600" src="/images/end-of-rg/no-center-house.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;立ち尽くす私の耳に踏切の音が届いた気がして振り向いたけれど、武甲山も見渡せないほどの霧のような視界に広々とした舗装で埋められているだけだ。夢を見ているのか、あるいは今まで見ていたのが夢だったのか、今はもう分からない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;かくして、ミューズパークの片隅に放置された不気味なジオラマは陽炎の中に消え去ってしまった。らぶらぶフルーツ、滅亡を見守るギャル、パママにお願い――古びたセンターハウスに広がる奇妙な風景は今でも私の中に残っている。しかし、この光景を共有したかつての友人はもういない。だから、もう時が止まることなどないのだ。日常に戻らねばならない。それでも、夏山の中で渇ききった廃墟の姿を忘れることはないだろう。&lt;/p&gt;</content><category term="shuzai"/></entry><entry><title>ミネラルショーに行ったこと</title><link href="https://ama.ne.jp/post/mineral-show/" rel="alternate"/><published>2022-12-20T18:30:00+09:00</published><updated>2022-12-20T18:30:00+09:00</updated><author><name>Amane Katagiri</name></author><id>tag:ama.ne.jp,2022-12-20:/post/mineral-show/</id><summary type="html">&lt;p&gt;工場の排気管中に生じたもの。樹枝状の銅の結晶。酸で処理済。&lt;/p&gt;</summary><content type="html">&lt;p&gt;先日、12/9〜12/12まで池袋のサンシャインシティで開催されていた第31回&lt;a href="http://www.tokyomineralshow.com/"&gt;東京ミネラルショー&lt;/a&gt;に行きました。こういう鉱物や宝石の即売会に行くのは初めてで、特段アクセサリー作りや宝石の鑑別に詳しいわけでもない（小さい頃に&lt;a href="https://deagostini.jp/item/partwork_detail.php?code=ckc"&gt;デアゴスティーニ 地球の鉱物 コレクション&lt;/a&gt;を十数号買ったことがあるくらい）のですが、いくつか &lt;em&gt;かわいい&lt;/em&gt; アイテムを見たり買ったりしたので紹介します。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;鉄分が少なく紫外線や緑色の光でも真っ赤に光る合成ルビーや、鋭くはっきりした光条を放つ合成スターサファイアは、初めての即売会でお祭り気分を楽しむにはちょうどいい宝石です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="紫外線で赤い蛍光を示す合成ルビー" height="375" src="/images/mineral-show/ruby.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;3価クロムイオンが紫と黄緑の光を吸収して赤い光を放つ性質や、ルチルの結晶が規則正しく並ぶことで星のような光条が見える&lt;a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E5%8A%B9%E6%9E%9C"&gt;スター効果&lt;/a&gt;といった現象は、写真や文章ではよく見かける比較的有名なものだと思います。しかし、これまで実際にこういう宝石を手元に置く機会はなかったので、今回入手できてちょっとラッキーでした。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="裏に「70,000円」のラベルがある合成スターサファイア" height="375" src="/images/mineral-show/starsapphire.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;裏に書かれた「70,000円」というシールが本来の値段なら、1000円台で購入したので驚異の98%以上の値引きということになります。宝石業界の商慣習はよく知りませんが、Amazonプライムデー方式の定価水増し手法かもしれません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ブラックライトで蛍光する鉱物や宝石は、当然ながら目を引く属性として人気があるようです。強い黄緑色の蛍光を楽しめるウランガラスを使用した製品は、現代ではウランの扱いが難しく新品の製造量が非常に少ないので、アンティークのボタンや小物が活発に取引されています。今回購入したのは直径32mmほどのチェコのガラスボタン（中サイズ）で、ブラックライトを当てるとあやしい輝きを放つ素敵な品です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="紫外線で黄緑色に光るチェコのかわいいウランガラスボタン" height="375" src="/images/mineral-show/uranglas.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;他にも、現在では生産がほとんどなく骨董品的な価値が高まっている例として、YAG（イットリウム・アルミニウム・ガーネット）と呼ばれるロシア製の鮮やかな黄色（カナリーイエロー）の合成宝石を何度か見かけました。こちらも紫外線を当てると黄色い輝きがさらに増すらしいです（&lt;a href="https://twitter.com/manzana70793576/status/1414015122855530497"&gt;参考&lt;/a&gt;）。YAG自体は黄色だけではなく、添加元素によって赤・緑・紫などに着色できる便利な素材のようですが、現在ではもっぱらレーザーの媒質としての生産しかありません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;さて、これらの合成宝石やガラス製品は、あくまで人間の制御下で意図して作られたものです。つまり、成分が理想的な範囲でよく調整され、精細なカットや装飾が施された美しい商品でした。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;しかし、こちらの銅樹は人間の経済活動と偶然の化学反応が重なって生じた、ある種の半自然的な鉱物と考えることができます。精錬工場で生じた銅を含む蒸気が金属管を通る間に、異金属との接触によって銅が析出して成長したのでしょう。青い硫酸銅の結晶が付着して、木の枝に花が咲いているように見えるものなどもあるようです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="ルースケースに入った樹枝状の銅の結晶" height="600" src="/images/mineral-show/coppertree.jpg" width="600"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;もちろん、イオン反応による金属樹の成長という現象自体は中学生レベルの理科で触れるような内容ですが、「工場の排気管中に生じたもの。樹枝状の銅の結晶。酸で処理済。」というフレーバーテキストによって、建造物の中に隠された人の手が届かない場所で生まれる半人工結晶の神秘性・自然性が強調されています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;人間の活動と共に産出することを踏まえると、&lt;a href="https://www.tokuma.jp/coil/"&gt;電脳コイル&lt;/a&gt;に出てくるメタバグのような概念に似ているかもしれません。鉱物という観点では、かつて&lt;a href="/post/smarakata/"&gt;東洋のスマラカタ&lt;/a&gt;というお話を書いたことがありましたが、こちらはむしろ自然に近いより大きな存在でした。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;このように半自然的な由来の鉱物としては、ポーランドの塗料工場の煙突に付着することで有名なジンカイト（紅亜鉛鉱）があります（&lt;a href="https://kirara-sha.com/id7/zincite/"&gt;参考&lt;/a&gt;）。天然では結晶の状態で産出する例が少なく、多くは工場の煙突内や鉱山火災などの人為的な環境で生まれるものです。およそ電気を通しそうにない透き通った綺麗な外見とは裏腹に、かつては鉱石ラジオの感度のよい検波器として重宝されていました。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;今回の東京ミネラルショーでは、会場の特別展示や配布されたパンフレットの特集として合成宝石の歴史がまとめられていました。天然宝石の希少性や偶然の美しさに注目するだけではなく、このような美しさに近づくための技術や素材に思いを馳せたり、半人工石や半人工結晶といった人と共存する鉱物の神秘性を味わうことも、鉱物や宝石の楽しみ方の一つと言えるでしょう。&lt;/p&gt;</content><category term="shuzai"/></entry><entry><title>キヌガワ特撰集</title><link href="https://ama.ne.jp/post/silkriver/" rel="alternate"/><published>2017-12-25T02:01:00+09:00</published><updated>2017-12-25T02:01:00+09:00</updated><author><name>Amane Katagiri</name></author><id>tag:ama.ne.jp,2017-12-25:/post/silkriver/</id><summary type="html">&lt;p&gt;さくら並木公園高校自撮り研究部&lt;/p&gt;</summary><content type="html">&lt;p&gt;&lt;img alt="さくら並木公園高校自撮り研究部！" height="394" src="/images/silkriver/title.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;こんにちは。鬼怒川温泉を知っていますか？&lt;/p&gt;
&lt;div class="toc"&gt;
&lt;ul&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_1"&gt;川がある&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_2"&gt;ホテルがある！&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_3"&gt;ホテルがある？&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_4"&gt;猫もいるよ&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_5"&gt;おまけ&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_6"&gt;おわりに&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;/ul&gt;
&lt;/div&gt;
&lt;h2 id="_1"&gt;川がある&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;鬼怒&lt;strong&gt;川&lt;/strong&gt;温泉と書くくらいなので、まぁ川があります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="楯岩" height="500" src="/images/silkriver/river001.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
楯岩と川の写真です。デカい岩がありました。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="吊り橋" height="500" src="/images/silkriver/bridge.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
この吊り橋から写真を撮りました。子供がボコボコ跳ねるととにかくめちゃめちゃ揺れますね。跳ねるな。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="月台" height="500" src="/images/silkriver/tsukidai.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
楯岩を臨む月台です。さくら並木公園高校自撮り研究部の女子部員のみんながよく集まっているみたい。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="北の川" height="500" src="/images/silkriver/river002.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
これも川です。綺麗ですね。あんまり特筆することはないです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;思い出してみるとここも吊り橋でした。吊り橋効果好きの変態しかいないのか。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="_2"&gt;ホテルがある！&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;鬼怒川&lt;strong&gt;温泉&lt;/strong&gt;と書くくらいなので、ホテルもあります。鬼怒川温泉駅を出て歩くと、色んなホテルに出会います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="整列" height="500" src="/images/silkriver/hotels001.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="ホテルニューおおるり" height="500" src="/images/silkriver/hotels002.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
断崖絶壁ライクな川岸にいい感じに建てる建築（あれなんて言うんですか？）が大好きなのですごくいい風景ですね。道端に椅子を置いて眺めてるべき。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="鳥瞰" height="500" src="/images/silkriver/city.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
こっちは楯岩の上から撮った温泉街の全景です。段のデカい膝殺しの階段を昇り切ると、四畳半くらいの展望台と縁結びの鐘が吊るしてありました。吊り橋効果好きの変態しかいないのか。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="_3"&gt;ホテルがある？&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;鬼怒川&lt;strong&gt;廃墟&lt;/strong&gt;と書くくらいなので、廃墟もあります。鬼怒川温泉公園駅の方にも、色んなホテルが並んでいるみたいです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="断絶" height="500" src="/images/silkriver/ruin001.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="頓死" height="500" src="/images/silkriver/ruin002.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
黒く汚れた廃ホテルの対岸では、未だ営業を続ける政府登録&lt;sup id="fnref:gov"&gt;&lt;a class="footnote-ref" href="#fn:gov" title="バブル時代を過ごした廃ホテルを語るには避けて通れない重要キーワード"&gt;1&lt;/a&gt;&lt;/sup&gt;国際観光ホテルや、地元の子供たちが通っているだろう幼稚園が向こう岸を眺めています。川が過去と現在を分断しているかのようです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;逆に言うと廃ホテル群を正面から撮影できなくてちょっと残念。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="虚" height="500" src="/images/silkriver/ruin003.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="無" height="500" src="/images/silkriver/ruin004.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
あなたは、あの頃の夢をまだ見ているのでしょうか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="ホテル" height="500" src="/images/silkriver/ruin006.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="マンション" height="500" src="/images/silkriver/ruin005.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
ホテルグリーンパレスと、マンショングリーンパレス。時は止まっても、劣化は止まりません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="肩書" height="500" src="/images/silkriver/badge.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
もしあなたがたくさんの肩書を得たとして、天国ではどれほど役に立つでしょうか？&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="_4"&gt;猫もいるよ&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="こちらを見るネコちゃん" height="500" src="/images/silkriver/cat001.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="上を見るネコちゃん" height="500" src="/images/silkriver/cat002.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
猫の忍者を見かけましたので、ズームレンズに差し替えて撮影を試みました。可愛いですね。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そういえば、鬼怒川温泉公園駅近くの日光人形美術館&lt;sup id="fnref:yumeji"&gt;&lt;a class="footnote-ref" href="#fn:yumeji" title="http://www.yumeji.co.jp/doll/"&gt;2&lt;/a&gt;&lt;/sup&gt;では、屋内にネコちゃんがいました。大丈夫か？&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="_5"&gt;おまけ&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="シンゴジラ" height="500" src="/images/silkriver/sl.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
これがシンゴジラってやつですか。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="_6"&gt;おわりに&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;もっと廃墟温泉街が見た〜い！　廃墟内部に入るには色々準備も必要ですから、色んな人と協力して色々やりたいですね。&lt;/p&gt;
&lt;div class="footnote"&gt;
&lt;hr&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li id="fn:gov"&gt;
&lt;p&gt;バブル時代を過ごした廃ホテルを語るには避けて通れない重要キーワード&amp;#160;&lt;a class="footnote-backref" href="#fnref:gov" title="Jump back to footnote 1 in the text"&gt;&amp;#8617;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;
&lt;li id="fn:yumeji"&gt;
&lt;p&gt;http://www.yumeji.co.jp/doll/&amp;#160;&lt;a class="footnote-backref" href="#fnref:yumeji" title="Jump back to footnote 2 in the text"&gt;&amp;#8617;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;
&lt;/div&gt;</content><category term="shuzai"/></entry><entry><title>虚無デパート</title><link href="https://ama.ne.jp/post/golden-depart/" rel="alternate"/><published>2017-05-05T15:04:00+09:00</published><updated>2017-12-23T20:55:00+09:00</updated><author><name>Amane Katagiri</name></author><id>tag:ama.ne.jp,2017-05-05:/post/golden-depart/</id><summary type="html">&lt;p&gt;黄金週間まとめ&lt;/p&gt;</summary><content type="html">&lt;p&gt;&lt;img alt="シャッター" height="393" src="/images/golden-depart/top.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;div class="toc"&gt;
&lt;ul&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_1"&gt;概要&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_2"&gt;地域別の虚無&lt;/a&gt;&lt;ul&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_3"&gt;検見川浜&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_4"&gt;南船橋&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_5"&gt;市場前&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_6"&gt;野田市&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;/ul&gt;
&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_7"&gt;おわりに&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;/ul&gt;
&lt;/div&gt;
&lt;h2 id="_1"&gt;概要&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;5月2日（検見川浜、南船橋、市場前）および5月4日（野田市）に取材を行った。括弧内は全て最寄りの駅名である。ここでは、いくつか特筆すべき虚無についてまとめようと思う。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="_2"&gt;地域別の虚無&lt;/h2&gt;
&lt;h3 id="_3"&gt;検見川浜&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="/post/mu/"&gt;前回&lt;/a&gt;に引き続き、検見川浜の団地の取材に赴いた。検見川浜には公団住宅やそうでない団地が密集しており、常に人間とは何か、どう生きるべきかを我々に問うている。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="フラクタル" height="500" src="/images/golden-depart/km0001.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
駅から徒歩数分。地平線の彼方まで全く同じ建物が続いている様子が分かるだろうか？&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="家へ帰ろう" height="500" src="/images/golden-depart/km0002.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
鬼ごっこ開始までのカウントダウンを高らかに告げていた公園の子どもたちは、どうやって自分の家を探すのだろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="生活" height="500" src="/images/golden-depart/km0003.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="時間の止まった街" height="500" src="/images/golden-depart/km0004.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
奥に見える巨大なマンションが、一枚の写真の中に厳然たる時間的隔絶を作り出している。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;写真を撮り忘れてしまったが、検見川浜の住民が愛用しているだろうイズミヤという複合商業施設を見つけた。2017年5月10日で20年以上の歴史の幕を下ろすとのこと。思わぬ虚無の誕生に心が躍る。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id="_4"&gt;南船橋&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;検見川浜から電車で10分ほどの場所に団地を発見した。検見川浜のそれらよりは規模が小さいが、シャッターの下りた団地付属の商店街は虚無の切れ端を見せてくれる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;徒歩圏内にIKEAとららぽーとがあり、住民の生活に無くてはならないものであることを伺わせる。IKEAの虚ミートボールは一切の天然成分を感じないほどに完成しきった味であった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="テクスチャ" height="500" src="/images/golden-depart/fn0001.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="貯水タワー" height="900" src="/images/golden-depart/fn0002.jpg" width="600"&gt;&lt;br&gt;
URのタワーからは何が見えるのだろう。我々も監視されているのだろうか。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id="_5"&gt;市場前&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;市場前の「市場」とは、世に言う豊洲新市場のことである。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;豊洲新市場とは、東京都が総力を挙げて生み出した廃墟であるところの「豊洲市場」の通称である。2年以上にわたる廃墟の建設は他に類を見ず、今後は日本人観光客のみならず外国人観光客をもターゲットにした人気観光地になってもおかしくはない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="誰もいない改札" height="500" src="/images/golden-depart/ty0001.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="誰もいない窓口" height="500" src="/images/golden-depart/ty0002.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
がらんとした駅に、無人駅であることを示す貼り紙があった。23区内に無人駅があることに驚きと幻滅を隠しきれず、私はしばし改札の前に立ち尽くしていた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="通行できない歩道橋" height="500" src="/images/golden-depart/ty0003.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="何も知らない案内標識" height="500" src="/images/golden-depart/ty0004.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
市場はもちろん、市場周辺のあらゆる構造物はそこに在るべき理由を見失っている。歩道橋の入り口は塞がれているし、案内標識はもはやどこへ案内する気もない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;とは言え、本来虚無たる廃墟というのはそういうものだ。流石は都営の廃墟といったところだろうか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="主張" height="900" src="/images/golden-depart/ty0005.jpg" width="600"&gt;&lt;br&gt;
飾り以上の意味を持たない看板である。確認できなかったが、夜に光るとより一層虚無であろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;門の前で微動だにしない警備員は、いったい何を守っているのか。尋ねたところ、一言「虚無」と答えてそれから何も言わなかった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="墓地" height="500" src="/images/golden-depart/ty0007.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
外壁は晴天も相まって非常に美しい。作られたばかりの廃墟はこんなにも魅力的なのだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;完成直後のピラミッドもまばゆい輝きを放っていたと聞く。願わくば、この廃墟が数千年もの間残り続けることを。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="蟻さえ通さぬ" height="500" src="/images/golden-depart/ty0006.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="虚無への門" height="500" src="/images/golden-depart/ty0008.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
どこからも市場の中へ入ることはできなかった。ピラミッドや始皇帝陵のような荘厳さを感じさせるための工夫に違いない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="/images/golden-depart/ty0009z.jpg"&gt;&lt;img alt="零" height="900" src="/images/golden-depart/ty0009.jpg" width="600"&gt;&lt;/a&gt;&lt;br&gt;
絶対にカウントが増えることのないメーター。こういう遊び心も、都営ならではの工夫であろう。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id="_6"&gt;野田市&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;東武鉄道は我々を虚無へと連れていってくれる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;東武動物公園も鬼怒川温泉も、虚無そのものかあるいは虚無のど真ん中にまっすぐ立っているのだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="工廠" height="500" src="/images/golden-depart/nd0001.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="田舎小学校" height="500" src="/images/golden-depart/nd0002.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
今にも終業式を終えた小学生たちが飛び出してきそうである。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="第■駐輪場" height="500" src="/images/golden-depart/nd0003.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
とうとう駐輪場の果てを見つけることはできなかった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="横断旗" height="500" src="/images/golden-depart/nd0004.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
キッコーマンもの知りしょうゆ館への横断歩道にあった横断旗。なお、館はGW中のため休業であった。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="_7"&gt;おわりに&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="なーにちゃん" height="500" src="/images/golden-depart/nd0005.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;私といっしょにもっと虚無を見学しましょう。&lt;/p&gt;</content><category term="shuzai"/></entry><entry><title>房総の無</title><link href="https://ama.ne.jp/post/mu/" rel="alternate"/><published>2016-12-03T22:50:00+09:00</published><updated>2016-12-10T10:05:00+09:00</updated><author><name>Amane Katagiri</name></author><id>tag:ama.ne.jp,2016-12-03:/post/mu/</id><summary type="html">&lt;p&gt;ここには、何もないがあります。&lt;/p&gt;</summary><content type="html">&lt;p&gt;&lt;img alt="さわやかトイレ" height="393" src="/images/mu/top.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;div class="toc"&gt;
&lt;ul&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_1"&gt;概要&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_2"&gt;旅のいろいろ&lt;/a&gt;&lt;ul&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_3"&gt;京葉線&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_4"&gt;外房線&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_5"&gt;大原&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_6"&gt;いすみ鉄道&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_7"&gt;久我原駅&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_8"&gt;久我原&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_9"&gt;上総中野&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;/ul&gt;
&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="#_10"&gt;おわりに&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;/ul&gt;
&lt;/div&gt;
&lt;h2 id="_1"&gt;概要&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;11月30日にMt.Shadow(&lt;a href="https://twitter.com/shaman_east"&gt;@shaman_east&lt;/a&gt;)と千葉の田舎くんだりまで取材に赴き、多くの無の観測や撮影に成功した。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;なお、全体の旅程については、彼が書いた以下の記事が写真も多く分かりやすい。この記事では全体についてなぞらないことにする。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href="http://e-shadow.info/post/154210241740/%E6%88%BF%E7%B7%8F%E5%8D%8A%E5%B3%B6%E6%9A%B4%E8%B5%B0%E5%88%97%E8%BB%8A%E6%A8%AA%E6%96%AD%E3%81%AE%E6%97%85"&gt;e-shadow.info - 房総半島暴走列車横断の旅&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;
&lt;ul&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="https://archive.is/nVrcF"&gt;消失に備えてI&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href="https://archive.is/92E16"&gt;消失に備えてII&lt;/a&gt;&lt;/li&gt;
&lt;/ul&gt;
&lt;h2 id="_2"&gt;旅のいろいろ&lt;/h2&gt;
&lt;h3 id="_3"&gt;京葉線&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;検見川浜という駅の周辺では、昔ながらの団地（分かってほしい、公団住宅でいいのか？）があり、無骨な住居が朝日を浴びながら縦横無尽に並び立っている。いわゆる&lt;a href="https://goo.gl/rM6SSG"&gt;こういうの&lt;/a&gt;である。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;直前にタキ1000形がドカドカ走っているのを見たり、そこらじゅう巨大な構造物しかない工業団地を見たりしてワクワクが止まらなくなっていた私は、これに本当に興奮し、通勤者が眠そうな顔で席に座っている車内で大騒ぎしてしまった。サラリーマン諸氏、平日に遊び歩く大学生を見せつけてごめん。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;話は変わるが、つくばにも公務員住宅と呼ばれるバブルの名残がそこここに点在している。徐々に人がいなくなり、各所が閉鎖されていくさまを見ると、それはまさに&lt;strong&gt;無&lt;/strong&gt;である。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="つくば" height="500" src="/images/mu/tkb0001.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
これはつくば。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;検見川浜の団地はどうなのだろう。写真を撮る暇も無かったので、もう少し取材する必要がある。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ちなみにいろいろ探してたら&lt;a href="http://www.greenmax.co.jp/Product/GM2702_urchintaijutaku.htm"&gt;こういうの&lt;/a&gt;がでてきた。すごい。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;あと、海外の公団住宅としては、&lt;a href="https://goo.gl/ChEUIU"&gt;こういうの&lt;/a&gt;がある。行きたい。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="プローラ1" height="519" src="/images/mu/prora0001.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="プローラ2" height="515" src="/images/mu/prora0002.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;h3 id="_4"&gt;外房線&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;7時〜8時台の電車に乗っていると、中高生軍団が通学のため多数乗車する。真面目に単語帳を読む男子中学生とか、仲良しJK4人組とか様々いた。私は電車通学を経験したことがないのだが、車内では懐かしさのあまり60歳くらい若返っていた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ただ、脚を組んでダラダラと態度悪く漫画を読んでいた男子中学生が、降車間際になっていきなり女子中学生になったのは驚いた。あれはなんだったんだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;思うに、ここではまだ有があったのだろう。千葉は無と有が混在していることが分かった。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id="_5"&gt;大原&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;何もなかった。歩けど歩けどまさに&lt;strong&gt;無&lt;/strong&gt;である。いやまさか天の川鉄道乗車券でも買ってしまったのではないかと手元を見てみたが、何度見てもそれはモダンなSuicaカードであった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="いすみ市には無がある" height="800" src="/images/mu/ohr0002.jpg" width="600"&gt;&lt;br&gt;
&lt;a href="/tweet/803746309358305280"&gt;&lt;cite&gt;803746309358305280&lt;/cite&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="無の表層" height="563" src="/images/mu/ohr0001.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;11時から営業を始める漁港の食堂を恨みながら、優雅にコンビニ飯で朝食を済ます。ダラダラ歩いていたので次の電車に間に合わず、1時間以上足止めとなる。ここで原稿でも書き始めればよかったのだが、いかんせん歩きすぎて疲れてしまっていた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;次は車で来るといいと思う。駅の近くではレンタサイクルもやっていた。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id="_6"&gt;いすみ鉄道&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;ホンモノの天の川鉄道乗車券を買い、我々はとうとう本当の&lt;strong&gt;無&lt;/strong&gt;へと赴くことになった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="天の川鉄道乗車券" height="800" src="/images/mu/ticket.jpg" width="600"&gt;&lt;br&gt;
&lt;a href="/tweet/803768032459886592"&gt;&lt;cite&gt;803768032459886592&lt;/cite&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="電車ではなく汽車" height="500" src="/images/mu/rail0001.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="整理券は出ない" height="500" src="/images/mu/rail0002.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="マニュアルフォーカス" height="500" src="/images/mu/rail0003.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="扇風機スイッチ" height="500" src="/images/mu/rail0004.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;整理券発行機や扇風機スイッチなどあるが、バスでなく、電車でもなく汽車である。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id="_7"&gt;久我原駅&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="線路1" height="900" src="/images/mu/rail0005.jpg" width="600"&gt;&lt;br&gt;
線路が歪んでいる以外はだいたいいい景色である。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="線路2" height="500" src="/images/mu/rail0006.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
無から続き、無へと続いていく。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="ぼっさん" height="500" src="/images/mu/rail0007.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
ぼっさんがいたので撮った。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="秘境駅舎" height="500" src="/images/mu/rail0008.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
いすみ鉄道はネーミングライツで食いつないでいるらしい。デンタルサポート大多喜駅というのもある。三育学院大学は後述。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="神絵師" height="800" src="/images/mu/rail0009.jpg" width="600"&gt;&lt;br&gt;
&lt;a href="http://www.adventar.org/calendars/1831"&gt;神絵師&lt;/a&gt;は無から有を生み出せるのだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="暗号地図" height="563" src="/images/mu/rail0010.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
番号だけが書かれた地図。仲間にしか通じない暗号なのかもしれない。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id="_8"&gt;久我原&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;「ひ」の字の夷隅川に囲まれた&lt;a href="https://www.google.co.jp/maps/place/久我原神社/"&gt;集落&lt;/a&gt;であり、大多喜街道側に2本の道路がある以外にほとんど出入り口が見当たらない。綺麗だが一切人の出入りが認められない家や、謎の竹林、多数の野ざらし防火水槽などがあった。住民はほぼ見当たらず、ここにも昔は有があったことを思わせる&lt;strong&gt;無&lt;/strong&gt;がてんこもりである。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="無への入り口" height="500" src="/images/mu/kg0001.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
街道口の一つで、山を回る側である。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="京都" height="500" src="/images/mu/kt0001.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
途中で京都に飛ばされた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="夢の跡" height="500" src="/images/mu/kg0002.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
ひしゃげた鉄柵。雪かゴジラが来たのかもしれない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="きりん" height="900" src="/images/mu/kg0003.jpg" width="600"&gt;&lt;br&gt;
「きけん」ではなく「きりん」である。久我原にはきりんさんがいる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="百合" height="500" src="/images/mu/kg0004.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
夷隅川にかかる橋。目標がないとすぐに引き返してしまうので、この橋は渡りきろうとMt.Shadowを引っ張ってきた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;なお、橋の名前は失念した。&lt;a href="http://www.saniku.ac.jp/"&gt;三育学院大学&lt;/a&gt;の建設に合わせて造られたらしく、それまで久我原から橋で出ることはできなかったようだ。三育学院大学はキリスト教系の看護学校らしく、寮もある閉鎖空間らしい。百合か、そうでなければ陵辱である。&lt;strong&gt;無&lt;/strong&gt;の真ん中にそびえ立つ建築物を見ながら、我々は流刑地だった頃の筑波大学と同じものを感じながらしばらく涙していた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;犬がひたすら吠えていて、住民たちに我々の侵入を伝えているのだと思い身構えたが、30分ほどかけて無事に街道口へと戻ってくることができた。ただ、復路に直線の道路を選んだのだが、6万kmくらい歩いた気がする。たぶん呪いだ。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id="_9"&gt;上総中野&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;観光で生活していくつもりのない街の冷たさを感じた。20分ほど前に電話して、今から行くぞと伝えた飯屋が閉まっている。コンビニは5km先だという。&lt;strong&gt;無&lt;/strong&gt;ばっかりだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;唯一面白そうなものとしてガス井とガス水というのがあり、無から有が湧き出ていた。そこらじゅうが臭かったが、まぁすごい。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="ガス井" height="500" src="/images/mu/kz0001.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
これがガス井。ちょっと離れたところから川に向けて水がジョロジョロ出ていて、そっちがガス水というらしい。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="時の流れ" height="500" src="/images/mu/kz0002.jpg" width="750"&gt;&lt;br&gt;
彼らもおそらく高校生になったのだろう。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id="_10"&gt;おわりに&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;&lt;img alt="thx" height="563" src="/images/mu/thx.jpg" width="750"&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;とりあえず団地を絡めた話とか、閉鎖された村の掟の話とかは書く気になったので良かった。&lt;/p&gt;</content><category term="shuzai"/></entry></feed>